赤ちゃんが38度以上の熱!対処法と注意点

熱がある育児の悩み
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赤ちゃんと生活をしていると、予期せぬ発熱や体調不良などに遭遇して「受診をした方が良いの?」「様子をみていて大丈夫?」と、育児に慣れないうちは戸惑う事ばかりですよね。
特に、発熱は誰にでも起こる身近な異変である分、赤ちゃんにとって緊急事態なのではないか…と思ってしまいがちです。
私も、初めての育児で赤ちゃんが発熱した時、身近に相談できる人もいなくて判断に迷い、途方に暮れた事がありました。

そこで、これまでの経験を踏まえて、赤ちゃんの発熱時の対処法と注意点について紹介します。

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赤ちゃんは6ヶ月まで免疫力が高く熱は出ない?

熱がある

赤ちゃんは、生まれてくる前にママのお腹の中で胎盤を通じて、免疫グロブリンGという抗体をママから貰っています。

そしてもう1つ、赤ちゃんを守る免疫グロブリンAという抗体があり、これは産後1週間程度分泌される、初乳と呼ばれる黄色がかった母乳に含まれています。

この2つの抗体が生後約6ヶ月間、ウィルスや病原菌から赤ちゃんを守ってくれるのです。
つまり、生後6ヶ月までの間は、発熱しにくい期間だと言えます。
ただし、ママから貰った免疫力では太刀打ちできないような強力なウィルスや感染症の場合やたまたまママに免疫力がなく赤ちゃんも免疫力がない病気の場合は、6ヶ月に満たなくても発熱する可能性があります。

赤ちゃんの体温の測り方のコツ

体温

体温は朝が低く、夜になるにつれて上がっていく日内変動がみられるため、検温する時間によっても体温は変わってきます。
体温は赤ちゃんの健康状態を把握する大切な指標で、赤ちゃんの平熱は大人より高く、37.5℃以下は平熱の範囲とされています。

可能であれば、1日に数回検温を行い、赤ちゃんの平熱を把握しておくことをおすすめします。
でも、赤ちゃんの体温を測ろうとしても、じっと出来ず手足をバタバタして測りにくいですよね。
そこで、体温計のタイプ別に赤ちゃんの検温のコツを紹介します。

脇の下で測る体温計

水銀計、電子体温計などを使用して脇の下で測定する場合は、赤ちゃんをママの膝に乗せるような形で、体温計を入れる側がママの体にしっかり密着するようします。
大人と同じように、赤ちゃんの脇の下にもくぼみがありますので、くぼみの中央に体温計の先端を当てるようにして検温します。
赤ちゃんがじっとしていられない時には、歌を歌ってあげたり、手遊びを交えたりと体温計がずれないように工夫してみて下さい。
首がすわる前の赤ちゃんであれば、首のしわの部分で体温が測定出来ますが、成長と共に首のしわも伸びていくので、長くは使えない検温方法です。
体温計には先端がまっすぐなタイプと、先端が曲がっているタイプがありますので、体温計の形状に合わせて使用するようにして下さい。

耳式体温計

赤外線センサーで鼓膜周辺の熱を感知する体温計で、専用のプローブと呼ばれるものを体温計の先端にかぶせて、耳の中に入れます。
数秒で測定出来て便利です。
検温の時は測定する側の耳と反対側の頭を押さえて、先端をまっすぐに耳の中に入れます。
赤ちゃんが安心するように抱っこしながら測定するのが望ましいです。
ただし、赤ちゃんの頭部は胸部より熱を持ちやすいので脇より高くなる傾向がある気がします。

検温の時に気を付けたい事としては、まずはママが落ち着く事が肝心です。
ママの焦りは赤ちゃんに伝わり、赤ちゃんが不安を感じてしまいます。
そして測定のタイミングですが、授乳直後や泣いた後、眠っている時などは体温が上昇するため、測定を避ける事が望ましいです。

熱がある時の対処法

月齢によっても多少異なりますが、赤ちゃんは代謝が活発ですが、体温調節機能は未熟なので、37.5℃を超えてしまう事は珍しくありません。
熱があっても食欲があり元気であれば、体に熱がこもっている可能性があるので、掛物や衣類、室温の調節をして様子をみます。

生後2ヶ月までの赤ちゃんが発熱した場合、体力の消耗へ繋がる38℃を超えたら受診した方が良いでしょう。

生後4ヶ月までの赤ちゃんが発熱した場合、顔色が悪くぐったりしている、食欲がない、発熱が何時間も続くという症状がある場合は、受診をした方がママも安心できます。

生後5ヶ月目以降であれば、赤ちゃんの体力も少しずつついてきていますので、発熱したからといって慌てて受診をせず、様子を見ても大丈夫になってきます。
赤ちゃんの衣類や室温の調整をして、嫌がらなければアイスノンなどで体を少し冷やします。

ただし、発熱以外にも普段の様子と明らかに違う、水分も取れずぐったりしているような時には、早めに受診を検討して下さい。

熱がある時の冷やす場所

発熱時、大人であれば頭を冷やす場合が多いですが、赤ちゃんの場合は少し違います。

発熱時に体を冷やすことが目的ではなく、赤ちゃんが心地よく過ごせる事を目的としているためで、嫌がるようであれば、無理に冷やす必要はありません。
体を冷やす時には、発熱直後ではなく、熱が上がりきってから冷やすようにします。
冷やす場所としては、首の付け根、脇の下、足の付け根が挙げられます。
何故かというと、前述した場所には太い血管が通っており、冷却に効果的なのです。
ただ、冷やしすぎは赤ちゃんにとって良くないので、冷やす時間は短時間で、数回に分けて冷やしてあげましょう。
赤ちゃんが心地よくなるのであれば、アイスノンや氷枕で頭を冷やしてあげても大丈夫です。

嫌がる子には、水で絞ったタオルを4つ折りくらいにたたんでビニール袋に入れて、冷蔵庫で冷やします。
しばらく冷やしてから、ビニール袋に入れた状態のまま頭側に置き、その上に濡れていないタオルを重ねて、赤ちゃんの頭を置いきます。
あまり硬くならないので、アイスノンや氷枕を嫌がる赤ちゃんには良い方法です。

ちなみに、私の子供は生後7ヶ月で初めての発熱を経験しました。
何気なく額に冷えピタを貼っていましたが、額に貼った冷えピタがずれて鼻や口を塞いでしまう可能性があり、あまりお勧めは出来ないということを後で知りました。
冷えピタを使用する場合は、安全のため大人の付き添いのもとで使用するようにして下さい。

赤ちゃんの発熱時のお風呂はどうする?

お風呂

発熱で体力を消耗している時に入浴をすると、更に体力が奪われてしまいます。
熱が下がらない時は入浴を控えるようにしましょう。
ですが、汗をたくさんかいてしまうため、体調をみながら着替えはした方が良いです。
お風呂には入れなくても、沐浴料(沐浴剤)を入れたお湯にタオルを浸して絞り、さっと体を拭いてあげると、赤ちゃんもさっぱりします。
体を拭く時や着替える時は、赤ちゃんが寒くないように室温に注意して下さい。

比較的元気がある時や、ウンチやオムツでおしりがかぶれている時は、おしりだけでもお湯で流してあげると気持ちが良くなります。

赤ちゃんの発熱の注意点

赤ちゃんの発熱の注意点

発熱後の熱の推移、食欲があるか、下痢や発疹などのその他の症状はないか、近くで流行っている病気はないかをしっかりと把握しておくと受診するときに役立ちます。
発熱で受診すると、熱の経過をみるチェック用紙を渡される事があります。
大抵の発熱は3日以内におさまりますが、医師が知りたいのは、発熱の経過です。
何が原因での発熱かを探るためにも、体温の推移は大切な判断材料となります。
発熱時は、朝、昼、晩の1日3回くらいは検温を行うと良いです。
また、脱水状態にならないように、こまめに水分を取るようにします。

赤ちゃんの発熱で注意したいのは、夜間帯の受診です。
夕方まではそれほど高い熱ではなかったのに、夜間帯に急激に熱が上がる事があります。
体温にも日内変動がありますので、不思議ではないのですが、ママは心配で堪らないですよね。
高熱だから受診を、と考える事もあると思います。
その時に少しだけ考えていただきたいのは、本当に緊急で受診を要する状態なのか、という事です。
私自身も何度も経験した事ですが、夜間診療所や病院の救急外来は待ち時間がかなり長くなります。
高熱でぐったりしている我が子が心配で受診するのですが、2、3時間待った末に風邪薬だけ処方されて、「明日受診してください」と言われる事も多々あります。
高熱で体力が消耗しているところに、長い待ち時間で更に疲れて、まわりの患者から病気を移されるリスクまで負う事になってしまいます。
よほど心配な状態ではなければ、受診は朝まで待った方が、赤ちゃんにとって負担が軽くなる場合があります。

赤ちゃんの周りの環境を整える

笑顔

自宅は、病院のような衛生的な場所ではなく、さまざまな雑菌にあふれています。
赤ちゃんが発熱や病気にならずに元気に過ごすためには、赤ちゃん自身が抵抗力、免疫力をつける事も必要です。
ご家庭で以下のようなポイントに気を付けると未然に防げる可能性が高くなります。

  • 環境整備に努める

赤ちゃんのまわりは意識的に物を少なくして、こまめに掃除するよう心掛けることで雑菌が減少します。

  • 雑菌を持ち込まない

赤ちゃんと接する人、家族や来客の人たちは外から帰ってきたら、手洗いうがいをして、赤ちゃんに雑菌やウィルスを移さないようにします。

  • 衣類の着せすぎない

赤ちゃんは体温調節機能が未熟ですが、代謝は活発です。寒い季節になるとつい、寒いかなと思って厚着をさせてしまいますが、厚着をすると汗をかき、汗が冷えると体全体が冷えてしまい逆効果になります。

  • 寝冷えに気を付ける

寝る時も同様に、着せすぎは寝冷えにも繋がってしまいます。
大人より1枚少ない薄着を心がけて下さい。
特に寒い時期は、靴下を履かせたり、毛布に厚手の布団をかけたりしがちですが、室内であれば靴下は不要ですし、布団も薄手のもので大丈夫です。
特殊な地域以外は、冷暖房は一晩中つけっぱなしにはせずに、眠る時は消すようにしましょう。

  • 室温・湿度に配慮する

室温・湿度も大切な要素です。
多くの人が夏にはクーラーをつけ、冬には暖房をつけます。
大人にとっては快適な温度でも、赤ちゃんにとっては、寒すぎたり、暑すぎたりします。
赤ちゃんにとっての適温は、夏場は25~28℃、冬場は18~22℃くらいが適温とされています。
赤ちゃんが過ごす部屋は、大人にとっての適温ではなく、赤ちゃんに合わせて設定するようにします。
また、快適な湿度は40~60%とされており、乾燥のしすぎはウィルスなどを寄せ付けやすく、高すぎる湿度はカビなどの発生に繋がります。
赤ちゃんが過ごす部屋には、温度と湿度が測定できる計測器を置いて、こまめにチェックすることをおすすめします。

赤ちゃんは自分で体調不良を訴える事が出来ません。
周りにいる大人が気を付けて、ほんの少し配慮するだけで、赤ちゃんにとって快適な空間となります。
抵抗力や免疫力を養うためにも、規則正しい生活を心がけ、赤ちゃんが元気で過ごせるように見守りましょう。

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